【バス用語辞典】バスステッカー

バスステッカーとは、主に観光バスに掲出する団体名が記載された札のことです。

バスステッカーの目的

観光バスは、通常の路線バスとは異なり、グループで貸し切って利用するパターンや、旅行会社のツアーで利用するパターンが多い乗り物です。

そのため、当日乗車する団体にとっては「自分の乗るバスって、どんな色のどんなバスなんだろう」ということがあらかじめわからない場合もほとんど。

そんな場合に、バスステッカーに「〇〇株式会社様」「××ツアー」と書かれていれば、すぐに自分たちが乗るバスだということがわかります。

また、各サービスエリアや観光地で一度バスを離れた時も、自分の団体名が記載されていれば一目瞭然でバスに戻ってくることができますよね。

同様に、乗客以外でも、予約していた駐車場や食事場所などにバスが入った際に、誘導する係員等に一目で乗車の団体が伝わるようにするという目的も持っています。

法的拘束力

バスステッカーは、その他掲示が必要な書類(バスの用途表記や会社名など)と異なり、道路運送法での掲示を強制されているものではありません。

そのため、お客様の要望があった場合は空欄で掲示、もしくはステッカー掲示なしということも可能です。

また、掲示内容についても公序良俗に反すると思われる場合を除いて特段の定めはなく、乗客自身が指定した内容を掲示することができるようになっています。

また、稀に手書きで記載されたステッカーを掲示しているバスもありますが、こちらも特別に問題となることはありません。

バスステッカーの掲示場所について

バスステッカーは、基本的に長方形の専用の用紙に団体名を印刷したものを、バスを正面から見た際の右側(ドア側)の前方から見える位置に、専用のバイザーに取り付けて掲示しています。

車種によっては、バイザーではなく、前方のダッシュボード上に取り付けられていることもあり、SHD車やUFC車などは視認性のためにこのようになっていることが多く見受けられます。

また、稀ではありますがサービスボックスにクリップで装着しているケースも存在しています。

バスステッカーの種類について

バスステッカーにはいくつかの種類があり、それぞれ目的が異なっています。

①自社ステッカー

バス会社が自前で用意しているステッカー用紙。

バス会社名やロゴ、デザインなどが入っているケースが多く、バス会社が特注で製作しています。

基本は100枚単位で発注しており、まとめて送付されたものをプリンターで印刷して掲示しています。

旅行会社やお客様からの要望がない限りは基本的に自社ステッカーが使用されます。

②旅行会社ステッカー

旅行会社が用意しているステッカー用紙。

バス会社に関係なく、旅行会社独自のデザインが入っているもので、JTBやクラブツーリズム、阪急交通社など、大手旅行会社が自社ツアーのために用意しています。

旅行会社のデザインが入ることで、ツアー参加者に対して自分のバスであることがわかりやすくなる目的もあり、基本的には旅行会社が契約バス会社に対して送付しています。

③その他特殊パターン

そのほか、ラミネートされた旅行会社の社旗デザインや、各種ツアーのテーマに合わせたイラストなどが掲示されることがあります。

インバウンドのツアーなどに多く見受けられるパターンで、ドアの内側やサービスボックスに取り付けられるパターンが多く見受けられます。

バスステッカーのDX

バスステッカーは紙に印刷をするという性質であることから、印字の手間や用紙の発注代金、インク代など一定のコストが発生するものです。

また、特定の団体名を掲示することから、ほとんどの場合は再利用ができません。

1つの運行に対しては微々たるものではありますが、継続した場合は大きなコストとなることから、バスステッカーもDXの波が一部では訪れています。

ステッカー部分自体をフルカラーLEDにしたもの、また高速バスのように、側面のLED表示器を活用して団体名を表示するものなど、まだまだ全国に波及するレベルには達していませんが、一部で採用する事業者も増えてきています。

今後、バスステッカーがどのような形に変化していくのかに注目が集まります。

まとめ

  1. バスステッカーとは、バスの前面に掲出する団体名を記載した札のこと
  2. バスステッカーの内容は、運送申込者が指定することができる
  3. バスステッカーにも種類が複数あり、用途別に分けられている
  4. バスステッカーは、デジタル化するかもしれない

もし、今後貸切バスを利用することがあれば、ぜひステッカーもチェックしてみてくださいね。

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